
タイトルだけだと「あーまたか!」ということになってしまいそう(笑)
こういった本が今、多いので。
だが読みだすと、そういう意識は直ぐに消え、むしろ引用事例の豊富さ・的確さ、巧みな構成に唸る。
安全性よりも、利便性を追求し生まれたインターネット世界を解りやすくまとめている(1~2章)
そして3章。
1984年的な「監視社会」とはなったく違うレベルの「監視社会」が生まれていることを指摘。
監視カメラの増加が、犯罪抑止力でもあることを通し、合理的・スマートに被験者たちに利便性があると説得できれば、の「監視社会」もOKになる、と。
続く4章でもビッグデータの本質についての鋭い指摘が。
「ビッグデータはなぜを語らない」と。
例えば将棋でも分析は次の手を「読む」ことはない。
あくまでもその次の手がもたらす結果の大量のデータから判断するだけである。
でまた、これがより正しい結果になるわけだ!
ここで引用される事例がまた素敵=yahoo!の選挙速報
議席予想に、検索ワードのビッグデータを結びつけることで、これまでにない正確性を加えた、というのだ。
一方でその安全性についての議論。
車、航空機、F1(!=アクティブ・サスペンション)、将棋、交通渋滞、医療、あげくは学校経営?など豊富で的確。
そして最終章。
表紙の下部にあるオビにあるように、個人情報を保護するための新しい発想を持つべきだと、具体的に提言している。
匿名化、が骨抜きされている現状を分析した上でのことなので、説得力があった。
結論:このジャンルの本としては、内容の豊富さ・バランスなどの点で、最上級にお勧めできる1冊!
(表紙がいまいちなので損してると思う 笑)